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2008年 01月 29日
建築と市民
建築は、街にいれば嫌でも目にするのですが、
それがどういう過程で、誰がつくっているのか、というのは
なかなか意識しないとわからないし、たぶんほとんどのひとが気に留めないのではないでしょうか。
できてしまってから、「げ!!」と思ったりすることも。

ヨーロッパの市民は、専門家でなくても建築への興味・理解そして逆に厳しい目があると言われます。
日本では逆に、まだまだ建築に対する興味とか意識が低いといわれますが、
オシャレ系雑誌で建築を特集するようになったり、景観の問題が取り上げられたりして、
少しずつ裾野も広がっているようですね。

ではアメリカは、どうなんですか?

と聞かれると、まだまだ一般のひとの建築に対する期待とか興味はヨーロッパほど高くない。
でも、日本よりは開かれてるのかな、という印象です。

たとえば、こちらに来て面白いと思ったのは、工事現場の壁。
日本では、完全に閉じてしまって、中でなにが起こっているのかわからない。
見たいのに、見えないことが多い。
シアトルでは、工事現場の壁に、かわいらしい窓がいくつも開いているのをよく目にします。
この窓から、中の様子が見える。
「おー、深い穴掘っとるなー」とか「基礎が出来上がってきたなー」とか分かるわけです。

ほかにも面白いと思ったのが、DRB(デザイン・レビュー・ボード)の存在。
ここでは、新しい建築プロジェクトについて、審査する専門家と発表者と興味ある市民が
議論するすることができます。
そして、それは、ネットなどを通じて告知もされるし、あとで見ることも可能。
管理しているのはシアトル市のDepartment of Planning and Development
そこのホームページから行くとどんなプロジェクトがシアトル内で動いているのか見れます

ここで、それぞれのプロジェクトのPDFの提案書をダウンロードして見ることができます。
たとえば、最近のプロジェクトだと、こんなんとかそんなんあんなんがあるらしい。

ちゃんと公開して透明性を持たせているのは偉いですね。
有名建築家の建築は雑誌なり専門のニュースなりでよく目にするのですが、
ローカルの建築がどんなことになっているのはなかなか知る機会が少ないのが正直なところ。

少し見ていたら、友達のTちゃんのプロジェクトも発見。
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by ogawa_audl | 2008-01-29 12:43
2008年 01月 27日
ビジョナリー
藤崎圭一郎氏のブログ「ココカラハジマル」で、未来の視覚化について書かれている「ビジョンの視覚化」を興味深く読む。

ガルニエ、サンテリア、コルビュジエ、小説にアニメにマンガなど、これまでになされた
未来の視覚化にざっとふれている。

アメリカの自動車会社GMが1940年のワールドフェアに合わせて発表した1960年の未来予想の映像も見れます。
自動車を使うことをプッシュしまくっている商売根性が見え隠れするものの、
よくも悪くもその未来像が、ほぼ実現されていることは確か。
例外は、車間距離を自動制御するシステム(これはようやく最近に日本の自動車会社が実用化)。

自立分散型の未来。

多点透視の未来を描き出す能力。それが21世紀のビジョナリーに求められる資質。
そして、デザイナーという職能が、この複雑なタスクで大きな役割を果たせる。
優れたビジョナリーどうしが自発的にリソースを公開し共有する仕組みを構築。

共感する部分は多いです。
全世界の未来の視覚化を数枚の絵で表すのは無理だけど、
それを各地域・都市のレベルで示すことはできるということでしょう。
その通りだと思います。
場所によって抱えた問題は異なるし、気候も異なる。

グローバル化していくと、国家という枠組みよりも、
都市国家としての枠組みになってきている状況であるし。
それは東京なんかがいい例。

絵を描くためのアイデアを現在研究中です。
建築や都市で、どれだけのことを一度に解けるか、というのがずっと課題として考えていること。
「一本の線が多くの意味を持つ」という恩師のデザインに対する教えを拡大した感じでしょうか。

多くのシリアスな問題を解きながら、見た目はイケイケの環境都市を絵で描くこと、
これが今やりたいことのひとつ。

もうひとつは、脳と身体にの分離によって起こる新しい空間のあり方。
脳がネットに吸収されたときに、残されるのは身体。
そのような状況における身体がもっとも強く反応するような実空間や場所のあり方。
たぶんそれはネット空間で代用できないからネットの拡大とともに、
相対的に需要や強さを増していくのではないかと考えています。
カーン的な光はひとつのヒントかな、と感じていますがまだまだこれは明確なイメージができてません。
あるいは自然のデカさ、とかは実空間でないと体感できないものでしょう。
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by ogawa_audl | 2008-01-27 05:01
2008年 01月 21日
好き嫌いはないんですが
ワイン飲んで頭ズキズキしてる日曜の就寝前です。
ときどき参加する、UW時代の同級生でありルームメイトであった友達との定例の
アメフト見てバーベキューしてHaloする、という平和なアメリカ人の会合に参加。
アメフトもテレビゲームもそれほど得意分野ではないので、僕個人は顔見せの意味合いが強いです。
だからもっぱら彼らとの会話を楽しみにしています。
世界でのアメリカの動きはどうしようもないのですが、
その国の若者たちは、その異常さがちゃんと分かっていて、
イラク問題とかエネルギー問題、環境問題に怒っている。
それを見て安心するのです。
ノーム・チョムスキーのこともちゃんと知っているようだし。
ノーム・チョムスキーは、自国アメリカ批判をする一方で、
アメリカ国民の選挙権の力の大きさを説いている。
まともな人間であるアメリカの友人たちに、是非まともな未来を築いていってほしいと願う。

ほぼ何でも食べることができる僕ですが、
ワインは体質に合わないようですぐに頭痛が起こります。
そしてもうひとつのくせは、ばっかり食べ。
いつからか、三角食べができなくなってしまいました。
最近は行動も、ばっかり食べです。

梅田望夫をもっと知ろうとばっかり食べ。
昨日はネットをいじっていました。
そこで見つけた文章を読んでました。
本を読んだ後では、それほどの発見もなかったですが。
コレとかコレ
興味があったら読んでみてください。



まだ頭がずきずきするので、早く就寝したい。
気持ちよく寝て、気持ちよく目覚めたい。
それにしても、この頭痛はなんだろうか。
脳のなかをよくない物質が流れているような想像さえしてしまう。

そういえば、脳と睡眠と記憶についての面白い特集があったので紹介。
ここです。

・ノンレム睡眠(深い眠り)の時に、100倍速で記憶の定着がなされているそうです。

・さらに、眠っているときに、過去の関係ない記憶と結びついて、発想とか閃きが生まれることも。

・寝なくても、暗いところで情報を遮断する時間があれば、眠るのと同じような効果があるそうな。

・週末も平日と同じリズムで起きるのがいいそうな。

・寝る直前に見たもの読んだもの考えたことが、大事なそうな。

発見がいろいろ。
しかも、使える。
今から読みかけの本を睡眠導入剤として寝ることにします。
おやすみなさい。
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by ogawa_audl | 2008-01-21 16:01
2008年 01月 20日
もうひとつの地球についてもうすこし考える
連続して、梅田望夫の著書「ウェブ時代をゆく -いかに働き、いかに学ぶかー」
を読んでみました。

ネットに精通していなかった自分でも、ネットの世界「もうひとつの地球」の
全体像とか今後の流れとかがなんなく把握できてきた。

つまり、

新しい知のネットワークが世界規模で出来上がっていく

ということのようです。
しかも、既存の階層などは関係ないので、真に実力社会。
いいアイデアを提示した人が賞賛され、そのひと(ページ)の周りにさらに人が集まり、
集まった参加者によってそのアイデアがさらに進化させられていく、という構図。

共感を得られたときの喜びのみを報酬としたボランティア精神で、
世界中の優れたひとたちが創ったそういった「知」を無償で提供し、
誰でもそれを見ることができる。

おそらく、これまでも、埋もれていた優秀なひとたち、埋もれていた優れたアイデアが
たくさんあったはずで、それが表に出てくる可能性を高めるのがネットの仕組みの面白いところでしょう。

現在では、趣味的な世界とか、コンピュータープログラムの分野で、ネット上の知の集合が
起こっているように見える。
これはますます、分野を広げていくのだろうと思う。
今は自然発生的に起こっているけれど、いずれ収束し巨大化するページもあるはず。

例えば、行き着く先は、
ネット上に「もうひとつの国連」みたいなものが出来上がるのではないかとも想像できる。
顔が見えないため、しがらみやら裏取引などない、アイデアだけでtree型で上に昇っていく構図。
発言内容の優劣によって選ばれた賢者たちが代表としてネット上の「議会」でさまざまな問題に取り組み、
優れた解決法を全世界同時に発表していく。
そんな感じのものが出来そうな気がします。

面白いのは、現実社会では、
狭きレールの上を歩き続けたひとたちのみに参加が可能な国連が、
ネット上の国連では、アイデア次第でどんなひとでも議会の代表になれる可能性があるということ。
年齢、出生、学歴など関係なく。

また、ネットをいじっていて思うのは、特に英語で書かれている文を見ていると、
それがどこの国のひとが書いた文章なのか気にならないこと。
アメリカのひとなのか、ヨーロッパのひとなのか、アジアのひとなのか、あるいはアフリカのひとなのか。
国境に対する意識が薄れていきます。
だから、大きなこと、地球規模のことを考えたり議論しやすくなる、ということもあるような気がします。
ネット上で自動翻訳システムなんかが登場した日には、ますますネット上の意見交換は
しやすくなるでしょう。

こういった世界的な知の集合たる「公開型カンファレンス」とか「~研究所」のようなネット上の「場所」は、
今後さまざまな分野で整備されてくるのではないでしょうか。
環境問題専門とか人口問題専門とか宗教問題専門とか、いろいろ。
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by ogawa_audl | 2008-01-20 04:39
2008年 01月 15日
丘を登ると雪景色でした
変な一日だった。
まわりに流されてみたら、昼からずっと変な一日になってしまった。
現実とフィクションの狭間にいるような感じだった。

さて、現実の世界にもどって来ました。
シアトルに今いて、いいなあと思うのは、
毎日仕事をしながらも、仕事以外のことで頭を使う時間が結構とれるということ。
日本に戻ったらなかなかこうゆったりとは行かないだろうなと思います。
もちろん時間的には昼間の労働時間は一日のうちの多くを占めるわけなのですが、
脳を使っている割合は、現在は仕事が4割くらいのように感じます。
大枠が決まった中で図面を仕上げるという段階に来ているので、
初期のアイデアを考える段階よりも、
あまり思考を必要としないというのもあるのかもしれませんが。

で、残りの6割の脳は、
本を読んだり、
ふわりふわりと
10年20年後の社会において、空間や場所をつくることの意味を考えています。

カタチでも、空間構成でも、プログラムでも、環境でも、アートでもない、
なにか全く新しい空間(場所)のあり方(概念)が、
生まれてきそうな気がしています。
まだ漠然とですが。
その解を見つけることを、今年一年で考えるテーマのひとつにしてみます。楽しみ。
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by ogawa_audl | 2008-01-15 18:05
2008年 01月 14日
二つの世界(知と身体)
今週末は休息と読書と家事と食事会。
心身ともに疲れがとれた感じ。

「ヒューチャリスト宣言」(梅田望夫/茂木健一郎)を読んでみました。
これも新しい発見と刺激があって面白かった。
なによりも未来に対して前向きな発言をしているのがいい。
これもまだ読んでいない同世代のひとやもっと若いひとたちに薦めます。

印象的なのは、インターネットが発達すると、
「知」の情報がますます簡単に、タダで、瞬時に、世界中で、誰でも、手に入れることができるようになる。
そうなると、ネットを使っての学習がひとりでも何不自由なくできる上に、
ネット上で多くのひとが介在することで既存の知は瞬時にさらに上のレベルの知へと発展していく。
全世界の図書館・研究所・会議場や全人類の頭脳がつながっていて、
それをみんなで共有しているようなものになるということ。
こうなってくると、インターネットは水や電気や空気のように誰でも利用できて当然のインフラになってくる。
さらに、情報や知の発信源が既得権益(マスメディア・大学・研究機関)だけのものではなくなる
ので、その既得権益は必要なくなるか、かなりカタチが違ったものになってくるだろうということ。
ネットは人間の学ぶ喜びを深め、加速する場所となる。

これを、「もうひとつの地球」、別の言葉では、「知や情報の空間」と呼んでいる。

それと対になるのが、「リアルの地球」、つまり物理的、身体的な世界。
これもなくならない、と言っている。

この二つの地球の間を行ったり来たりするライフスタイルになる、らしい。

知の記憶装置と図書館(情報源)がネット上に存在するようになると、
個人に必要とされるのは、新しい発想をする創造性。そのひとにしかない独自のもの。

なんだかいろいろ変わってきそうですね。
学校での教育方法も暗記教育に価値がなくなって発想力を育てるようなものになるかも。
(発想力を確実に鍛える教育方法がすでに確立されているかどうかは未確認です。誰かやってそうですが。)
個人の発想力の向上 + ネット上のアイデアの交換と議論 によって
新しいものが毎年大量に生まれやすい環境になるかもしれない。
人類の進化ともいえる大きな出来事になっていくように思えます。

ところで、リアルの地球に残っていくもの(喜び)はなんだろう、と考える。
おそらく、視覚聴覚と脳だけでは感じることのできないものなのでしょう。

建築・都市・ランドスケープなどはリアルの地球のほうに属すものだと思う。
(映画のストレンジ・デイズに出てくるような装置が生まれたらちょっとわからないけれど・・)
そして、そのときには、その場に身を置かないとわからない感性に訴える空間なりに、価値が出てきそうな気がします。

そのほかには、移動というものはどういうときに必要になってくるのか?を少し考えてみたい。

たとえば、ネット上でコミュニケーションが全て出来るようになる。
会議や商談やカンファレンスもネット上でお互いの顔を見ながら不自由なくできる日も近そうです。
今までは、その場にいなければ得られなかった情報も、ネット上に全てアップされてたり。
実際に会わないと失礼だ、という概念さえ変わってくることも考えられます。
(例えば、アメリカの大学ではネット上の情報の信頼度を日本よりも高く扱っている気がします。
レポートではみんなネットの情報を当然のように使っていました。日本にいたときは文献重視だったように思います。)
物流はなくならないでしょうが、ヒトの移動は減ってきそうな気がします。

最後は実物にさわる、場の空気を感じる、そういうところがリアルの世界の価値になりそうな気がします。
例えば、大切な人と同じ空間で食事をするハグをする、世界遺産の街や建築や自然を訪れて身を置いてみる触れてみる、
そういったものはネットの世界ではまだしばらく代用出来そうにない気がします。

このような「ネットの地球」が発展したときに、
相対的にリアルの世界の価値を最大限にする方法は何か?
ネットの地球から最も離れたものかもしれないし、
ネットの地球との関係性に特化したものかもしれない。
まだしばらく考えてみたいと思います。
そこから新しい空間概念や空間形式が出てくるかもしれない。
そんな考えるヒントを得た気がしています。
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by ogawa_audl | 2008-01-14 15:24
2008年 01月 10日
始まっちゃいましたね、仕事
メディアに今最も受けている若手建築家の中村拓志氏の著書を読んでみました。
建築家特有の小難しい表現は少なく、やさしい言葉で書かれてあり、
建築系以外のひとでもたぶん読みやすい文章。ほぼエッセイ。

若手の代表の藤本壮介氏が、シンプルな仕上げと多様な空間構成で勝負し、
二人以上のヒトとヒトが空間にいるときの人間同士の関係性におもしろさを見出しているのに対し、
中村氏は、空間をつくる構成要素(モノ)とそれに対峙する個人(ヒト)がつくる関係性におもしろさを
見出しているように見える。
(石上純也氏も、モノとそれを見るヒトの関係を扱っているように見えるが、この場合のモノは、中村氏とは
違って、モノを感じさせないモノによって特異な世界を創り出しているように見える。)

だから、建築なり、構成要素なりが、擬人化される。
それは題名の「恋する建築」にも現れているように思う。
だからなのか、彼は、裏側を隠してしまう建築の厚化粧や変装を嫌う。

それから、もうひとつ、彼の空間の射程距離は、ヒトから半径数メートル以内であるように感じた。
素材なりディテールなりがきちんと見える範囲。
ほんとうに微妙なことをするのも、たぶん使用者の感性を信じているからなのでしょう。
(日本人の感性はすごいですからね、ホント。アメリカに来てからわかった。)

建築は空間を作り出すが、同時にまぎれもなく「モノ」である。
モダニズムの白い建築が流行り出してから、
確かに建築において「モノ」を愛でることは少なくなったかもしれない。
同時に、経済至上主義で、モノにこだわるほどの予算と時間がかけられなくなったのもあるんでしょう。
(かつては、茶室みたいに建築の構成要素のひとつひとつを愛でる文化はあったんですけどね。)

モノにこだわってディテールとか素材とかから自分で研究している建築家は、
アメリカで知っている範囲だと、Studio GangとかKieran Timberlake Associatesなんか
が思い浮かびます。
彼らがやっていることは、3Dモデルとレーザーカッターと工場を
うまくつないで特注の部材を簡単に作り出す方法に注目して取り組んでいる印象。

次は都市についての最新の10+1を読み始めました。
日本の若手が都市の絵を描かなくなったなー、というのが興味の発端。
どんな日本の都市像を描いているのか、発見があったらうれしい。
息抜きで仏教キリスト教イスラム教を比較した文庫本も読む。
こちらは宗教紛争とか政治がらみで興味がわいたので。
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by ogawa_audl | 2008-01-10 15:42
2008年 01月 07日
ホンの紹介です
帰国すると必ず大量に買って帰るのが本。
建築本、小説(今回は先輩Yさんにたくさんいただきました)、ノンフィクション、写真集など。
シアトルでも宇和島屋の紀伊国屋とかネットで日本の本が手に入りますが、
2,3割高くなるのでどうしてもすぐに必要なとき以外は我慢してます。

アメリカに戻る空港でも最後の最後に文庫本を何冊か衝動買い。
こちらに来てから、世界の中の日本とは何ぞや、という疑問と興味から、
話題になった藤原正彦、白洲次郎、安倍晋三、麻生太郎、
ノーム・チョムスキー、著名な企業家などの本を建築本の合間に読んでいたのですが、
今回たまたま空港で手にしたものが、
それらをはるかに凌駕して内容が多くておもしろかったので紹介。
僕の同世代や少し下の年代のひとに是非読んでもらいたい。
これを知った上でそれぞれの専門分野に励んでほしい。

サンデープロジェクトでお馴染みの田原総一郎と東京都知事の石原慎太郎という
かなり濃ゆい二人が共著の2冊。
「勝つ日本」と「日本の力」です。

少し前の本なので、既に読まれている方もいるかと思います。
2冊で内容がかぶっているところも多々ありますが、文庫本になっていて安いです。
題名はどっちもダサいし、レジに持っていくのも恥ずかしいくらいですが、
内容は幅広くてなかなかのものです。題名は無視しちゃってください。
戦後から高度成長期、バブル期そして現在までの日本の政治と思想と教育、アメリカや中国との関係、
日本の企業の技術力と影響力、天皇制、憲法問題、自衛隊、アメリカの圧力、マスコミ、
今後の外交と日本、表に語られていなかった外交上の裏話などいろいろ。
現実は村上龍の小説よりも過激だったみたいです。
現在の日本の状況がどのようにして形成され、今後どのような展開が可能なのかを
体系的に知ることができます。
2人が同じテーマに対して交代で書いているので、比較できて考えが偏らないのもいいです。
全て鵜呑みにする必要はないけれど、考えるヒントはたくさん落ちています。

読み終わった感想としては、
他力本願をやめて、自立と自覚をしていく道を探る必要があるということ。
そのために今世紀、新たな志士が必要となりそうだということ。

それから、
限られた日本の中の資源(お金)を取り合って一喜一憂しているのではなくて、
世界と日本との境界線上でなにができるか考えないといけないような気がしました。
そしてそれは、どんな分野でも当てはめて考えることができる。
政治かもしれないし、教育かもしれないし、技術力かもしれないし、新たなシステムかもしれない。
あるいは文化や芸術かも。

日本から持ち帰った芋焼酎を飲みながらいい気持ちで読んでいたら、
いろいろ発想が広がっていって面白かった。
それはまた今後少しずつ自分の思考の中で発展させていきたい。
翌朝目覚めたら、考えていたことの2割は忘れてしまっていた気がするけれど。

寝つけないときとか風呂入っているときとか酔っ払っているときとかに、
案外、思考がハイスピードに多種多様に広がっていったりすることがありますよね。
いい感じで力が抜けてしかも集中できている、あの感じ。ひさびさでした。
本だけではなくて、帰国中にお会いしたたくさんの方々からの言葉も
自分の思考に影響を与えているように感じます。

ちなみに建築系で最近興味があるのは、藤森照信の文章、それから環境と都市。
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by ogawa_audl | 2008-01-07 15:38
2008年 01月 04日
仕事始め
正月3日です。
久しぶりの職場です。
アメリカはクリスマスがメインで、正月2日からみんな仕事を始めます。
僕は1日遅れでスタート。

午前中は、今の事務所に入って最初にやったプロジェクト(2006秋~2007春)がほぼ完成しているので、
最終チェックに連れて行ってもらいました。カメラ係です。
簡単にいえば、大会議場の屋上部分への増築。
プログラムは、お客さん向けの会議室集合体とレストスペースみたいなもの。
構成は、真ん中の広いレストスペース(gathering space)がコの字型に8つくらいの会議室に囲まれて
テラスに向かって開いているような構成。
↓増築前(夏)と増築後(真冬) 空ガコンナニ違ウノネ。。
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図面を仕上げている最後のほうは、主導権を握るコラボ相手の事務所のデザインに
いらいらいーらいらして最後はテンション下がっていましたが、
実際に建ち上がると、そんなにひどくもないかな、と感じました。
(一番モメたのが天井。当時、てんじょう、てんじょう、てんじょーって何だ??と毎日悩んでいたのを思い出します)
ひょっとすると、今やっているプロジェクトのほうが予算とスケジュール上、
さらに悲惨なことになっているので、ましに感じたのかも。

図面でこだわっていたところは、ちゃんとエネルギーを発していたみたいでよかったです。
(一緒に行ったボスがそこを感じ取ってくれていたのでたぶん。)
緑を取り込む借景と、テラスとの連続性を出すのが主な狙いでした。
室内で屋外を感じ、屋外(テラス)で室内を感じる面白さが出ていたように感じました。
b0021501_125993.jpg


午後はミーティングに2つ出て、今日の仕事おしまい。
メールチェック以外、デスクワークしてないっす。休み明けにはありがたい一日。
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by ogawa_audl | 2008-01-04 12:25
2008年 01月 03日
あけましておめでとうございます 2008
2日の夕方に日本を出て、2日の夕方にシアトルに戻ってきました。
行きも帰りも太平洋横断はビジネスクラスに運良く乗せてもらって移動の苦痛も軽減でした。

日本では、ビザの申請したほかは、
たくさんのひとにお会いしてお話を聞いて、
さまざまな刺激と情報をいただきました。
時間を割いてくださった方々、有難うございました。
そして、今度は僕がもらったような刺激を逆にまわりに与えられたら、と思っています。
そうなれるように今年はやるっきゃないです。敢えて無茶したいです。冒険したいです。

久しぶりの長期休暇で休養もたっぷり。
明日からの仕事もばりばりいくぞー、
というほどのテンションも今日はそれほどないんですが、
少しずつ上げていきます。

本年もよろしくお願いします。
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by ogawa_audl | 2008-01-03 12:49