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2004年 10月 30日
・・・そして1ヶ月
長らくご無沙汰していました。余裕がなかったものですみません。
気がつけばUWでの生活が始まってから1ヶ月が経ちました。
まだまだわからないことは多いものの、授業にも生活にも大分慣れてきたように思います。
この1ヶ月は本当にあっという間でしたが、日本にいたのがはるか昔のようにも感じます。相変わらず週末をアクティブに楽しむほどの余裕はなく、やることは多いのですが、苦しいという感覚はなく、むしろ楽しいと感じています。わからないことが多い分、逆に目の前のことに熱中しているという感じでしょうか。本来学ぶということは喜びであるということを思い出したような気がしています。

さて、今回は、この1ヶ月で個人的に感じたことを紹介します。(当然ながら主観や思い込みや勘違いが予想されますのでお気づきの点はご指摘いただけるとありがたいです。)
まず授業や大学内の雰囲気を見ていて感じるのはラフであるということです。学生も先生もファーストネームで呼び合いますし、授業中は飲み物を持ち込んだり、時には何か食べながらというのも目にします(だいたいは食べる暇がなかったという場合のようです)。スタジオ内に犬をつれてくる学生さえいます。このように書くと一見いいかげんに見えますが、どの学生も目と耳は講師のほうに向いていて、寝ている学生は見たことがありません(疲労からか眠そうな学生はときどきいますが・・)。また講師が説明している最中でも気になったことがあればすぐに発言や質問をし、講師もそれに対してその場で回答するという形式で、講義は進みます。
Studioの授業は、担当講師によって進め方は異なるとは思いますが、僕が現在取っているクラスでは、月水金の午後にチェックがあり、そのうちの月曜はピンナップレビューといって、みんなの前で説明をするようなことをします。そんなわけで、週末を含めて週の多くをこのStudioで過ごしています。まわりの学生とも仲良くなりますし、時にはハプニングも目にすることができ、楽しい空間でもあります。
ちなみに現在studioで取り組んでいる内容は、低所得者層向けの開発住宅地にモデル住宅を設計するというものです。これは来年の夏に竣工するというものですが、かなりコストの安いものとなっています。4 Bedrooms, 2 Bathrooms, LDkで床面積が1600平方フィートで建設費が$80,000~100,000というものです(坪単価にしたら20万円前後でしょうか)。この予算的な縛りに加えて、苦しんだのが、アメリカの住宅の伝統というか文化というかシステムのようなもので、当初は理解に苦しみました。ガレージと車の扱い、バックドアとバックヤード、フロントドアとポーチ、ベッドルームとバスルームの関係等々。住宅は他の建築に比べて、自然的な要素に加えて、文化や伝統の影響を最も要求するということを実感しました。都市的な住宅よりも郊外などの住宅において特に。当初は自然的な要素を基にして考えていけば国は違えども多くは理解と解決ができるだろうと思っていたのですが、それでは解決できない独自の概念(伝統的価値観)のようなものが存在していました。また、見せることと隠すことへの微妙な感覚の違いも感じました。(これらの要求には担当教官の主観も入っているようにも思いますが。)
下の写真は現在のstudioの様子です。ほかのstudioはもっときれいです。一人当たりの面積が広い分、うちが一番いいかげんな部屋になっている気がします・・・。
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授業のプログラムのほかにこの大学でいいと感じるのは、本が借り放題というところです。上限なく何冊でも借りられますし、他の誰かがリクエストしない限り、借りた本を1学期間手元に置いておくことが可能です。
その他には、大学内に博物館とかアートギャラリー(美術館みたいなもの)があり(学生無料)、そのギャラリーでは現在サンチアゴ・カラトラバのやや本格的な企画展をやっています(まだゆっくり見れてないですが)。来週にはカラトラバ本人が大学で講演をするようなので本物を拝んでこようと思います。
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by ogawa_audl | 2004-10-30 17:22
2004年 10月 15日
大平原をかっ飛ばし
行ってきました、施主プレゼとワークショップ。これが終わって、ようやく少し一息つく余裕が生まれました。
ここ数日、この準備とその他の宿題に追われ、てんやわんやでしたが、なかなか面白い経験となりました。施主プレゼと言っても、何回かあるうちの最初で、大まかなアイデアを見せるという段階でしたが。

13日の昼に、大学で8人乗りのバンを借りてシアトルから南東におよそ200~250キロくらい離れたヤキマとサニーサイドというところに向かいました。フリーウェイを飛ばして順調に・・と思いきや、フリーウェイに乗ってすぐ(出発して20分後)に車が故障。やることなく1時間かそれ以上、身動きがとれず、代わりの車が届くのをただ待つのみでした。こんなときは笑って開き直るしかないですね。高速なので近くに店などもないため、路肩で何もやることがなくただひたすら時間を消費するという、贅沢な時間の使い方をしました。その後、レッカー車で代車が届いたときは皆で拍手喝采。こんなときのアメリカの方々のノリはすばらしい。いろんな意味で、「これぞアメリカ!」という経験をしました。その後二時間あまりの車中から見る広大な風景も印象的でした。
↓右にいるのが非常勤の先生(平然と一人で運転されていました)で、残りは学生。車内は暑いため次第に車外へ。
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↓車から見た途中の景色。
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さて、かなり到着が遅れてしまったため、住宅の敷地を見に行く時間がありませんでしたが、コミュニティセンターの敷地の下見と、クライアント(住宅開発会社の方)へのプレゼと、それに続いて行われたワークショップにはなんとか間に合いました。
↓コミュニティセンターの敷地。周辺は農地です。
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プレゼは、51戸ほどの独立住宅をどのように配置するかというもので学生6人が同じ材料・スケールで作った配置模型を見せるというものと、コミュニティセンターの簡単な模型とプランを見せるというもの。反応はまあまあでした。住宅模型はユニークだったようで、うけがよかったみたいです。実現してもらえるといいのですが。
ワークショップは、3グループにわかれてコミュニティセンターのプランをつくるというものでした。一昨年研究室でやったものに比べるとずっと小規模でした。住民の中にはヒスパニック系でスペイン語しかしゃべれないという方もいて、コミュニケーションに苦労していたようですが、住民のどなたかが通訳していたようです。コミュニケーションで一番苦労していたのは間違いなく僕でしたが・・。

夜9時半くらいにお開きとなり、その後は学生メンバーと先生とでメキシコ料理店でこってりとしたカロリーの塊のような料理とマルガリータで軽く打ち上げをした後、ホテルで一泊。翌日の朝、前日行けなかった住宅地の敷地を見に行った後、再び大平原を1?0キロでかっ飛ばして昼過ぎにUWに戻ってきました。
↓住宅地の敷地。奥のとうもろこし畑も敷地内。広いです。
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他のメンバーは疲れたと言っていましたが、僕は久しぶりに睡眠が十分に取れたのと、車中からの眺めを楽しんでいたため、逆にリフレッシュして元気になって帰ってきた気がしています。
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by ogawa_audl | 2004-10-15 14:32
2004年 10月 10日
宿題に追われる週末
曽野さんの特別講演会、いいなあ。
出られないので、ネットで我慢します…
http://www.japandesign.ne.jp/HTM/NY/0409-2/index.html
http://www.statenislandarts.org/September_11_Memorial/postcards.html
(曽野さんご自身もHPをお持ちのようなのですが、ご迷惑をおかけしてもいけないのでここでは控えたいと思います。)
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by ogawa_audl | 2004-10-10 14:09
2004年 10月 09日
ようやく週末
いきなりですが、ほろ酔いです。
ついさっきまでビールを飲んでました。(写真がぶれているのもそのせいだと思います。すみません。)
今日Studioのチェックが終わってから、同じStudioのメンバーのひとりから「ハッピー・アワー」なるものに誘われてわけもわからず行ってみると、Gould Hall の吹き抜けのカフェエリアでビールが飲み放題でした。もちろん有料ですが、10ドルでグラスを購入すると、今学期のビールはずっとタダで飲めるようです。これはArchitectureの学生用に毎月2回くらい金曜の晩に行われるイベントみたいです。わいわいがやがやと立ってしゃべりながらセルフサービスでビールを飲みます。昨日あまり寝てなかったのですぐにふらふらになりましたが、たまには悪くないですね。
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さて、授業のほうはというと、宿題が多くて忙しいですが、楽しんでいます。もちろん困難も多々ありますが、シンプルに勉強する生活というのもいいものです。まだここの生活に慣れていない分、娯楽等の誘惑もわからず、自分の部屋と学校を往復する日々ですが、その行き帰りの道も、日本とは違う空気を感じて新鮮で気持ちがいいです。それも慣れて当たり前になってしまえば何も感じなくなるのかもしれませんが。ここ数日は、雨が多くなってやや暗い天気になって来ました・・恐れていた冬がやってくるようです。
週末も宿題に追われそうですが、自発的にやる分、あまりつらいとは思わず、むしろ楽しい時間となっています。やらされる勉強とやりたくてやる勉強は集中力も充実感もこんなに違うものなんだなあ、といまさらながら実感しています。多分日本にいるときと違って、受動的に入ってくる情報が少ない分、目の前のことだけに集中できるというのもあるのでしょう。(悪く言えばそれしかない・・・。)

スタジオ(Studio)で作業していて思ったのはスペースの重要性です。ここではとにかく広く使えます。たまたま少人数のクラスというのもありますが(ノルウェー人とデンマーク人が抜けて6人になりました)、現在のスタジオでは一人当たり製図台4台分使っています。こうなると、模型なども大変つくりやすく、積極的に作る気分になってきます。それに、Studioを履修することで鍵をもらうことができ、このスタジオは、24時間いつでも使うことができます。まわりを見ていても、みんながんがんスタディ模型とか作っています。ここの学生は模型作りがとても早いのに驚きました。多少雑ではあってもてきぱきと作っていきます。平面図を描く前に、いきなり有機的な構造模型を作り出す学生もいます(しかもよくできている)。材料も大学から徒歩10分くらいのブックストアでほぼなんでも揃うみたいです。
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学部生では、巨大な構造模型を作るクラスもあるようです。
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by ogawa_audl | 2004-10-09 12:48
2004年 10月 06日
授業開始から一週間
 やや忙しくなってまいりました。
 僕が現在登録しているクラスは、Design Studio, Architectural Illustration, Architectural Lighting の3つです。Design Studio が週に3回、Architectural Illustrationが週に2回、Architectural Lightingが週に1回です。あと、登録はしていないのですが、American Utilitarian Architecture という授業に聴講生として、英語の勉強もかねて週2回出ています。Design Studioを除けば、どのクラスもだいたい2時間程の授業です。
 Architectural Illustrationは手描きのスケッチとかドローイングを習うクラスで、現在はペンを使って建築写真を写すというようなことをしています。その作品を仕上げるための多くは宿題になりそうです。学生は20人くらいいます。
 Architectural Lightingは当初の思惑とは異なり、講義中心で、リーディングとレポート的な宿題が出ます。今回のレポートは、自分の気に入った内部空間を昼と夜の二回訪れて、その光の違いをスケッチを含めて分析せよ、みたいなものです。シアトル周辺の空間内部とかまだあまり知らないので、クールハースの図書館でやろうかと考えています。そこには何回か足を運んでいますし、何か新しい発見があればおもしろいですから。この授業では、シアトルのダウンタウンにあるDaylighting Lab. というところで働いている方が非常勤で教えています。いずれはそのLab.にて実習などもするそうです。最終的には模型なども使って図書館(予定)をデザインすることになっています。学生は12人くらいでしょうか。
 American Utilitarian Architectureはアメリカの歴史をたどりながら建築を見ていくという感じです。正直なところ、現在の僕の英語力では内容が聞き取れていません・・スライドを見ながら進めるのでいくらか助かってはいますが。いつかすべてさらりと把握できる日が来ることを夢見ながら受けています。担当は年配の男性の教授で、一見すると怖そうなのですが、聴講のことや、日本から来たことなどを伝えているので、授業が終わるたびに「わからなかったらなんでもきいて」みたいな優しい言葉をかけてくださいます。しかし、正直なところわからないことだらけで質問できるレベルではありません・・・ああ情けなや。この授業を受けることにした経緯は、「とてもいい授業だけどこの教授はもうすぐ退官されてしまうから」とおっしゃるジェニファー・ディー先生という方(末包先生のお知り合い)の薦めで聴講することにしたものです。学生は8人くらいの少人数です。
 Design Studioは1人の教授と1人の非常勤の建築家の合計2名の先生が担当されています。内容は、既成の住宅地の空き地に、50~75戸の住宅とコミュニティーセンターを実際に建てるというもので、現在はその配置の案を6人の学生それぞれ1案ずつ作っています。斜面地ではないですが、少し上池田のときに似ているところがあります。駐車場が大きなポイントとなっていますし(いかにもアメリカ的なのは、1戸につき必ず2台分の駐車スペースを設けることになっています)。来週の水曜の晩に、都市計画のクライアントへのプレゼと、住民とのワークショップがあります。現在はその両方のための準備をしています。シアトルの中心から車で2時間半ほどかかるらしいので、その日はそこに一泊するらしいです(僕は次の日の朝からイラストの授業があるのですが、どうなるのかまだ不明です・・・)。最終的には、モデル住宅も設計して、採用されれば次の夏に実際に建ちます。ただ、コストの縛りがきついようで、思い切ったことができるかが気になっています。というのも、同じStudioのクラスのこの春の作品を見ても、ありがちな普通の住宅地(アメリカ版NTのようなイメージ)に仕上がっている傾向が見られるからです。それにどうやら、非常勤で来られている担当の建築家(50代くらいの女性の方です)の先生のこれまでの仕事はそのような一般的なアメリカの住宅を主にやってこられたようです。
 今は、「コストが安い = 既成のシステムによる再生産」 という既成概念をいかに打ち破ろうかと考えています。担当の先生方や施主とのやり取り(闘い?)が重要になりますが・・。現在の英語力で説得を試みるのは、やや無謀ではありますが、そこは事前の準備でカバーするつもりです。

 現在午後7時半ですが、明日の昼までにStudioの準備をしなければならないので、少し仮眠をとってから、夜中にスタジオに行くつもりです。疲労で脳が働いてくれそうにないので。こんなときは家が近いのがありがたいです。徒歩5分ですからね。
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by ogawa_audl | 2004-10-06 11:30
2004年 10月 01日
Stevens Court Apartment
また書いてます。あまり書きすぎるとまるで暇な人みたいですね・・・。
お気遣いと応援ありがとうございます。今のところ楽しんで書いていますので、負担だとか感じたことはないですよ。いまならまだ時間に余裕もありますしね。そのうち書くネタがなくなりそうですので、新鮮なうちに載せていこうかと思っています。

スタジオですが、少人数ですので、一人当たりのスペースは製図台2つ分とれるのですが、その製図台の木製の表面がカッターなどでボロボロで使いにくくやる気もそがれてしまうので、大き目のスチレンボードを買ってきてドラテで貼り付けました。これで真っ白できれいなスペースができ、少しは機能的になりました。パソコンは自分のノートを持ち込むことになりそうです。現在はここで、2週間後のワークショップのために、サイトプラン用の簡単な模型をつくったりしています。今のところ8人のチームで動いています。雰囲気としてはやや研究室に近い感じがありますね。いずれは各自が別々に提案をすることになります。


さて、下の写真は、僕が今住んでいるスティーブンス・コートというところです。ここは大学の敷地内にあり、主に大学院生が住んでいるようです。ひとつのユニットに、鍵つきの個室のベッドルームが4室、バス・トイレが各2つ、共用のキッチン・ダイニング・リビングが1つあります。僕のほかに住んでいるのは、韓国人のドクターが二人と、デンマーク人のマスター(アーキテクトの彼です)が一人です。みんな良識があり、暮らしやすいです。
また、ここからArchitectureの建物まで歩いて数分なので、時間も有効に使えて便利です。

外観です。静かで落ち着いたところです。人工地盤になっており、地下は駐車場です。中庭ではよくリスが走り回ってせっせと冬眠の準備をしています。ここではリスは珍しくなく、誰も反応しません。日本のノラ猫みたいな存在でしょうか。ノラリスですね。
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キッチンです。学部生用の寮にはやや高めの食事がついていますが、ここでは自炊できます。まだあまりしていませんが、道具がそろい次第いつかは・・・カレーとか。
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やや殺風景なリビング・ダイイニングです。朝食中の韓国人のルームメイト二人。このページに載っていることは二人には内緒にしています。
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プライベート大公開!収納もしっかりしており機能的で快適です。ベッド、机、いす、本棚、たんすが標準装備されており、ネットも電話もつながります。
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by ogawa_audl | 2004-10-01 14:45