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2008年 02月 07日
エコによるブランド化(建築デザイン編)
いうまでもなく、イギリスのFosterである。
ネット版のBuilding Design誌でもフォスターは尊敬される事務所のトップに選ばれたらしい。
この1年の事務所の成長率もすごい。

アメリカでもmorphosisとかVinolyも最近はエコを推し出したデザインを推している。
ドイツのBehnischとか、イタリアのRenzo Pianoもそうだと思う。
もちろん、どこも「デザイン」をそれなりにきちんと見せている。

アメリカやヨーロッパの建築家を見ていると、堂々とエコ建築に取り組んでいる。
建築家が率先している。

かたやニッポン。
エコ=設備 という印象がまだまだ強く、建築家はなかなかそこにタッチしようとしない。
エコがアートになるという印象があまりないからかもしれない。
大学でも設備・環境系の研究室が主に扱っていて、意匠系は空間は興味を示さないのか知らないのかそんな感じに見える。
数少ない例では、C+Aとか伊東豊雄あたりでしょうか。

こうして建築家が殻に閉じこもっている間も、日本の設備のメーカーは歩みを止めず進み続けているようです。

例えば、太陽光パネル。
シャープ(50%)、サンヨー(22%)、京セラの3社のトップ3社がしのぎを削り、
さらに海外にも市場を広げてきている。
日本の製品は面積あたりの効率が海外の製品に比べて非常に高いらしい(もちろん値段は上がるが)。

この太陽光発電、世界的に見て普及しているトップがドイツ、続いて第2位日本。
だいぶ離れてアメリカ、という順番。

加えて日本は屋上緑化や遮熱塗料などの技術も高い。
アメリカで仕事をしていると、日本のメーカーのレベルの高さがよくわかる。
ほかにもトイレの最高峰は日本のTOTOやINAXである。

このような、世界的に高いレベルにあるメーカーと、
日本の建築家あるいは組織設計事務所あるいは
大学の建築学科(神戸にもサンヨーの研究所がある)が一体になって取り組めば、
デザインも伴った環境デザインが打ち出せるのではないか、と思う。
それを世界市場でのブランド化につなげていくことも可能ではないか。

そんなことを考えていたら、すでに日本の某組織設計事務所は
企業の垣根を越えて何社ものメーカーとプロジェクトチームを作っているとのこと。
そっかー。やっぱちゃんと考えてるんやね。
数年のうちに目に見える形で結果が出てきそうな気がしますね。

by ogawa_audl | 2008-02-07 15:28


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